【BIツール体験談】PowerBIを導入したら会社全体が前に進んだ話①

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私が新卒で入った、現在勤めている企業ですが絵にかいたような中小企業で、業務で基幹システムはほとんど使われず、社員が四六時中エクセルと睨めっこしている企業でした。

私が採用されたのは社内のIT化を推し進める意味で情報学部出身の社員をとろうという流れにあったからだそうです。

そんな情報学部卒の私が中小企業に入ってIT化を推し進めある程度形にできたのでその過程を書いておこうと思います。

今社内のIT化を進める担当になっている人ややり遂げた人、またはこれから進めたいと思っている人に少しでも力になれるようなことが書ければと思います。

よろしくお願いいたします。

セルフサービスBI(PowerBI)を使って中小企業にイノベーションをおこせた話①

会社に起こっていた問題点

まず入社した段階でIT化が大きく遅れていたことは間違いなかったと思います。

業務でおこなわれているのはExcelを中心とした業務・・・というのはいいのですが何でもかんでもExcelでおこなっている状態でした。

この記事を読んでいる方にはわかっておられることだとは思いますが、ツールは適材適所、一長一短です。

使用する場面によって使い分けるのがベストですが何と言ってもまだまだ中小企業にはITに疎い方がたくさんおられますから「ある程度のことが実現できて覚えることが1つでいいもの」というとExcelが大体選択されるでしょう。

それが悪とはいいませんが丁度そのころ会社は大きな成長を迎える時期でした。

ExcelはVBAが組まれているわけでもないので会社の規模、業務が大きくなれば人を増やして対応するしかないのです。(人海戦術)

会社的にはそのような時期に私が入社したので、入社してすぐにBIツールを導入するような状況にはなりませんでした。

実はと言えばその頃の私はBIツールという単語も知りませんでした。

私はまずは業務が人海戦術になってしまっている状況を何とかしようと立ち上がりました。

最初に取り組んだことは業務効率化。ただしそう簡単にはいかない・・・

実行したことはただ一つです。

「自分でプログラムを書いて業務で使う」こと!

つまり事務作業の業務効率化ですね。

大学では3年腐って過ごしていましたが、最後の1年は本当に寝食を忘れるほどプログラムの勉強をしました。

そのかいあってか。専攻はHTML+JavaScriptでしたがVBAについても特に違和感なく使う事ができました。

Excelが中心ですから手っ取り早くVBAを選ぶのは必然です。

当時の私はプログラムというものについて上司に口で説明をすれば、その有用性を理解してくれる。

それによって私に時間を、プログラムを組むための業務時間を与えてくれると勝手に思っていました。

しかし現実は私が説明することを最初から理解する気がない、そもそも考えようとしない方でした。

口では「うんうんわかった」「それは凄いね」というだけで実際にそれを実行しようとしません。

しだいに私はプログラムを組むことを上司に許可を通して進めるよりも、「こういうものが(すでに)ありますが使いませんか」と提案するようにしました。

プログラマーがよくやる手ですw

(今思えば入社してまだ半年もたたない奴から提案を受けても、そうそう動けるものではありませんね・・・)

早速VBAプログラムを書き始めた私でしたが、業務中に組むほどの時間的余裕はなかったので自宅でデモファイルを作成し、上司に見せて使ってもらうことを繰り返しました。

おそらく一番最初に組んだのはExcelファイルの全シートに保護をかけるようなものだったと思います。(シートが沢山ある場合、手でやろうと思うと時間がかかる作業です)

そうやって少しずつ少しずつ自分の業務を効率化し、VBAプログラムの実力もつけつつ、社内で定例業務となっているようなものを徹底的にVBAで自動化してやろうと思いました。

そうしたことを続けていき組んだプログラムは業務に使ってもらえるようになりました。

人がやろうとすると数時間かかることもプログラムなのでものの数分で完了します。

自分の業務も楽になり、業務中にプログラムを書く時間もとれるようになっていき、

半年かけてとにかくVBAを書きまくり、結果的に社内業務を月150時間ほど削減しました。

その後も効率化を続けて全社的には200時間以上効率化したと思います。

(その時は仕事が減れば皆喜んでくれる、自分の価値も高まると信じていたのですが・・・それはまた別の話で・・・)

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VBAを使った業務効率化をすることで、Excelの弱点がわかるようになったが・・・

VBAが組まれたExcelを使うことで事務作業は劇的に速くなります。

そういった状況になってきて、やっと社内にExcelの弱点というものを共有できるようになったと感じます。

社内で浮上してきたExcelの問題は以下の通りです。

  1. ファイル1つ1つが独立している。なので毎月同じようなファイルが作られていては時間的流れがないので、流れを把握するためには過去のファイルをさかのぼる必要がある。
  2. 加工が可能である。なので同じ月のファイルでもAのファイルとBのファイルで同じもののはずなのに数値が違うときがある
  3. 大量のデータを扱うのは苦手。

弁明ではありませんが私自身はこれらをExcelの問題とは考えません。

前述の通りツールは一長一短で、むしろこれらはExcelの仕様であるはずです。

ただしITに疎い方はそうではありません。万能だと思っていたExcelの弱点を言われて気づくのではなく肌で感じて初めて他のツールの選択肢を考えはじめたと思います。

ここまできて私は業務効率化の先にあるものを感じました。

Excelを愛用している人に別のツールを紹介する際は、Excelの限界を肌で感じさせる必要があるようです。

業務効率化にはこのような効果もあるのだなと勉強になりました。

なにはともあれExcelが社内業務の中心でありましたがVBAを使った業務効率化をすることで、別のツールを使う選択肢もでてきたわけです。

ではどのようなツールを選択すべきかということでまず間違えなくあがってくるのはデータベースでしょう。

データを経営で使いたいと言われた時、データベースだけではダメだと気付く

私もデータベースを導入すればこれらの課題を解決することができるはずだとすぐに考えましたが経営者側はそう考えなかったようです。

業務効率化の話を聞いた経営者層は、むしろ経営者側としてはもっと経営にデータを用いたいと思っていたことを明かしてくれました。

そうなると話は別です。データベースは大量のデータを格納することができますがデータの見える化までは担ってくれません。そうなるとデータベースでデータを引っ張ってきた後、またExcelでグラフ化する必要ができます。

ではそのデータをどうやって社内で共有するか?

グラフ化をしたExcelを共有フォルダに置けばいいが、そのファイルを見た後、ではこういった場合はどうなるのか?という疑問に対してまたクエリをデータベースになげExcelで加工しファイルを置き換える手間が発生する・・・?

当初はそれでもいいと思っていましたがこれでは業務効率化で空いた時間がすべて資料作りで埋まってしまう・・・。

データベースのように膨大なデータ量を扱えてかつETLが可能、また社内でデータを共有できるブラウジング機能をもち、数値のグラフ化、見える化を担えるようなそんなシステム・・・

そこで出会ったのが「BIツール」です。

その話は次の記事に書かせていただきます。

まとめ

 

  1. 入社した会社はとにかくExcel中心の業務だった。
  2. まず取り組んだことは業務効率化
  3. 使用したツールはVBA(数時間の作業が数分で終わるようになる)
  4. VBAを使った業務効率化を続けるうちにExcelの弱点を社内で共有できるようになった。
  5. 業務効率化の話を聞いた経営者層は経営にもデータを使いたいと思っていた。
  6. データベース、Excelのような機能をもつビジュアライゼーションツールを探して「BIツール」たどり着いた

セルフサービスBIの「PowerBI」を使ったイノベーションまで書こうと思いましたがそこまでに至るまでの過程を書くとどうしても長くなってしまうので次の記事にまわそうと思います。

大企業はどうかわかりませんが、中小企業に入った情報学部の方がいたらITリテラシーの格差に驚くと思います。私は驚きました。ネットでは最先端のITの話題が入ってきますが末端はここまでITに弱いのかと。

ITに弱いことは悪ではありませんが、弱い方はITを見下す傾向にあるようです。

業務効率化を進める担当の方などはそういったリテラシーの低い方と必ずぶつかる事になると思いますが、自分の言っていることは間違いない、時代に沿ったことを言っているんだと自信をもって動くといいと思います。

時代淘汰されるのはどちらか考えれば、それは間違いなく前者です。

次の記事ではセルフBIを選択するまでの道のりと実際にBIを導入するまでの経緯を書いていこうと思います。

以上です。

読んでいただきありがとうございます。

追記 続き

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