【想像以上につまらない】エピソードⅨ「スカイウォーカーの夜明け」レビュー感想
※このページには2019年12月19日公開のスターウォーズエピソード9「スカイウォーカーの夜明け」のネタバレを含みます。ご注意ください。
レビュー・評価・総評
その前に
※ここからの文章はレビューとは関係ない駄文になりますので読み飛ばしてくださって構いません。
映画を評価をするにあたり、映画の観客は3パターンに分けられると思っています。
- 映画を普段あまり見ず、たまに見る程度の人
- 普段から映画をよく見ており、過去のスターウォーズも全部見ている人。
- 映画を見尽くして自分でもストーリーを考えると言う、作る側(クリエイター側)の視点を持つ人
映画のレビューを読んでいて、面白いと言う意見と面白くないと言う意見が真っ二つに割れる作品があります。皆さんもたまにそう言った作品を見たことがあると思います。
割れた意見と言うのは、大体1と3の人が対立していることが多いように思っています。
1はピュアな人(悪い言い方をすれば無知)で3は知識がある人(悪い言い方をすればオタク)と思ってくれればと思います。
土俵が違うのです。3の人は映画をより広い視点で見ています。
映画の歴史はもう100年を越えようとしています。その歴史の中でこの映画はどのような位置にいるのか。
何が新しいのかと言う小難しいことを考えながら見ています。
対して1の人は本当に映像とセリフしか見ていません。
「愛している」と言うセリフが出れば、このキャラクターはこの人を愛しているのだなと思います。
誰かが泣いていればその人は悲しいのだなと言うことしか考えません。
とてもピュアな気持ちです。忘れてはいけない感情だと思います。
一つのシーンでも知識がある人とそうでない人では景色が違うでしょう。
言い争うだけ無駄です。
総評「映画としては70点、スターウォーズとしては20点」
映画としては70点。スターウォーズとしては20点だと思います。
一言で言うとただのアベンジャーズでした。
物語もわかりにくいです。
エピソード8「最後のジェダイ」よりはマシです。
ただ最後のジェダイは最低限の映画のイロハすら守れていない駄作なので比較する対象としてはラインが低すぎるかもしれません。
ジョージルーカスによると、スターウォーズはとにかくわかりやすさを意識して作られています。
要するに子供も楽しめる映画です。
スカイウォーカーの夜明けを見て、6歳児は楽しめるでしょうか?
私は楽しめないと思います。
映画としては70点。次々と場面が切り替わり緊張感が出せていないのではないか。
映画を見終わった後の感想は「スタッフロールの音楽が良かったな」でした。
見ているときはグッときたと思えたシーンもあります。
ルークがレッド5をフォースで持ち上げるシーンや夕日をバックに立つレイ・スカイウォーカーなど印象的なシーンもあったはずなんです。
なのに映画館を出て帰りの車で映画のことを考えると、スクリーンで見ていた時ほど印象に残っていない事に気づきました。
その理由はおそらく映画のメリハリがないこと。それから全体的に説明が不足していることが要員だと思います。
細かい話は抜きにして、「スカイウォーカーの夜明け」のDVDがでたら、ジョージルーカスのスターウォーズとどこが違うかを確認してみるといいと思いました。
一つ気になった違いだけ書いておきます。
エピソード789はどれにも言えることですが、一息つく暇もなく場面が変わり、観客がキャラクターに感情移入する前に、もう次の出来事が始まっているような感じです。
ジョージルーカスのスターウォーズには必ず「静と動」がありました。
よくわかるのは「新たなる希望」のデス・スターへの攻撃のシーンでしょうか。
「スカイウォーカーの夜明け」最終戦とは違い無意味で後ろでBGMが鳴り響くことはありません。
無音、それからセリフではなく目線や表情で状況を観客に伝えると言うことが徹底されていることがわかるでしょう。
一つ一つの場面を丁寧に描くことで、登場キャラクター一人一人にしっかりと入り込めることでしょう。
良かった点
映画の出来自体があまりよくなかったのできっと多くの人がこの映画の欠点を指摘してくれることでしょう。
なので、ここではあえて良かった点を挙げようと思います。
スタッフロールの音楽
ジョン・ウィリアムズの曲は素晴らしかったと思います。スタッフロールでは帝国のテーマや、レイアのテーマ、フォースのテーマなど、歴代の名曲を大迫力の音響で聞くことができました。
もうスクリーンで聞けるのは最後になるでしょう。
これだけで正直満足です。
映画内でも歴代の曲は流れていましたが、慌ただしくカットが流れていくので余韻もへったくれもない使われ方をしていました。
ストーリーラインが最後のジェダイよりは整っている
映画として良かった点としてあげるのはどうかと思いますが、エピソード8「最後のジェダイ」よりは面白かったです。
とはいえ「最後のジェダイ」は史上稀に見るつまらなさだったので、これと比較されて称賛されるのであれば楽なもんだなと考えています。
と言うか最後のジェダイとスカイウォーカーの夜明けで繋がりがほとんどなかったのが面白かったです。
「最後のジェダイ」のラストででてきた思わせぶりな少年も「スカイウォーカーの夜明け」にはでてきませんでした。
結局あの子なんだったんですかね。
と言う感じでライアンジョンソン監督が用意した設定をJJエイブラムス監督は使いませんでした。
正直これは英断だと思います。見ている方も最後のジェダイのことは早く忘れたいので、思いだす手間が省けました。
まとめ:最大の良かった点は「最後のジェダイ」をひきづらなかったところ
とうとうスターウォーズが完結しました。
エピソード7「フォースの覚醒」、エピソード8「最後のジェダイ」の時の評価はしづらいものがありました。
なぜなら完結していない物語を評価することは難しいからです。
良い点として上げた箇所が、実はこうでしたと完結作で逆転する事もあります。
逆に悪かった点として指摘された部分が、実は伏線ということもあります。
見事に完結篇でその伏線が回収されれば、それは悪い点ではなかったと評価を掌返しするしかなくなります。
そのため完結してみないとフォースの覚醒や最後のジェダイも評価が出せなかったのです。
スカイウォーカーの夜明けとして新3部作が完結した今、ようやく「エピソード7〜9」をまとめて感想が言えるようになりました。
その件についてはまた改めて別記事にしてみようと思います。
以上です。