SOUNDPEATS Capsule3 Pro+を実際に使ってみた感想と評価【イコライザは旧アプリを使ったほうがいい】
はじめに
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+をレビューしていきます。
価格帯は1万円台のイヤホンですが、LDACコーデック対応やアクティブノイズキャンセリング機能など、機能を搭載しているのが特徴です。
さらに、「PeatsAudio」専用アプリを使用したサウンドカスタマイズの効果や、実際のバッテリー性能についても触れていきます。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+は、過去のSOUNDPEATSの製品やその他の競合製品とどのように差別化されているのか、パフォーマンスと使い勝手を含めた総合的な評価を行い、購入を検討されている方々に役立つ情報をお届けします!
SOUNDPEATSの新しい1万円台ワイヤレスイヤホン「Capsule3 Pro+」
特徴とスペック
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+の特徴は、高域用のMEMSドライバーと12mmダイナミックドライバーを組み合わせたハイブリッド構成が挙げられます。この組み合わせにより、繊細でリッチな音質を実現しています。また、Bluetooth接続に対応しており、20Hz〜40kHzの広い再生帯域をカバーします。さらに、LDACコーデックに対応しているため、ハイレゾ音源を高品質で再生することが可能です。
アクティブノイズキャンセリング機能も搭載されており、AIノイズ検知機能によりリアルタイムでノイズを調整します。
これにより、45dBのノイズを軽減し、クリアなリスニング体験を提供します。バッテリー性能も優秀で、イヤホン本体は6.5時間の再生が可能で、充電ケースと併用すると最大43時間使用できます。
マルチポイント対応もあり、同時に2台のデバイスに接続することができます。
スペック表
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+ スペック表 | |
タイプ | ワイヤレス |
形式 | カナル型 |
本体操作 | タッチ |
ドライバー方式 | MEMSドライバー「Cowell」、12mmダイナミックドライバー |
再生周波数帯域 | 20Hz—40KHz |
対応コーデック | AAC、SBC、LDAC |
Bluetoothチップ | WQ7034AX |
Bluetoothバージョン | Bluetooth5.3 |
Bluetoothプロファイル | HSP、HFP 、A2DP、AVRCP |
最大持続時間(単体)※60%音量 | 6.5時間 |
最大持続時間(本体)※60%音量 | 43時間 |
重量 (単体) | 5g |
重量 (本体) | 48g |
サイズ (単体) | 33.57×21.53×25.61mm |
サイズ (本体) | 50.07×67.31×25.9mm |
充電時間 (単体) | 1.5時間 |
充電時間 (本体) | 2時間 |
充電コネクタ | USB Type-C |
内蔵マイク | 片側3基 |
Adaptive ANC | 対応(最大-45dB低減) |
通話用(ENC)ノイズキャンセリング | 対応 |
マルチポイント | 対応 |
風ノイズ低減 | 対応 |
ゲームモード | 対応(70ms 低遅延) |
専用アプリ | 対応 |
Google Play「PeatsAudio」は→こちら App Store「PeatsAudio」は→こちら | |
防水性能 | IPX4 |
受賞実績 | VGP 2024 SUMMER 金賞 VGP 2024 SUMMER コスパ大賞 |
通常価格 | 13880円 |
発売日 | 2024年7月11日 |
価格
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+の価格は、その多機能性と高品質な音質を考慮すると非常にコスパが良いと言えます。
金額は約14,000円ほどです。
いわゆる1万円台イヤホンですが、同じくらいの価格帯では、「tecnics」や「SONY」、「SHURE」といったラインナップが比較対象として並ぶと思います。
この辺りの価格帯になってくると、他のメーカーと比較しても、ほとんど機能は似たり寄ったりになってくる傾向にあります。
MEMSドライバーを持つイヤホンの中では格安である
MEMSドライバーはシリコンウエハーから切り出したシリコン振動板に電圧をかけることで発音させる厚電(ピエゾ)方式のスピーカードライバーです。材質の硬さや軽量さを活かすことで、特に高域の再生周波数帯域が広く、歪みが少ない点に特長があります。
このMEMSドライバーを持つイヤホンですが、大体が2万円〜3万円台のイヤホンについているものになります。
それらと比較するといかにSOUNDPEATS Capsule3 Pro+が安いかは一目瞭然だと思います。
音質
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+を実際に使ってみての感想になります。
ファーストインプレッションとしては、悪くない音質だと思いました。
良くも悪くもSOUNDPEATSらしい音といえます。
先述の通り、MEMSドライバーを有しているので、非常に薄く、小型でありながら高域の表現力に優れています。
また、低歪みで音質チューニングの幅も広いため、多様な音楽ジャンルにも対応できると思います。
特にMEMSドライバーの効果は大きく、クリアな高音域がしっかりと再生されます。
イコライザーの設定は必須
音質に関して、悪くはないのですが、個人的にはデフォルトの設定では低音が物足りなく感じました。
中音域、高音域は非常に繊細に音を鳴らしてくれます、ドラムのスネアなどはとてもシャープにカッチリと鳴らしてくれるのが好印象です。
ただ重低音の鳴りが私にはもの足りませんでした。
そのためイコライザーで低音を強調する設定にしてみたりしています。
後述しますが、旧SOUNDPEATSアプリの「電子音」がこのイヤホンには一番あっている設定だと思っています。
イコライザーを独自に設定するのもいいですが、このプリセットは非常に綺麗な音を響かせてくれる設定だと思います。
ハイレゾ認証取得済み、LDACコーデックに対応し、CDを超えた音の究極進化を体験
ハイレゾに対応しているのも素晴らしいですが、私の場合ハイレゾ音源を再生するための環境が整っていないので、今回はハイレゾのレビューは割愛させていただきます。
想像以上に効いてくれるノイズキャンセリング
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+のノイズキャンセリング機能は、AIノイズ検知機能を採用しており、45dbのノイズをリアルタイムで調整できる点が特徴です。
私は電車に乗りながらANCモードのノイズキャンセリングを試してみましたが、電車の走行音がほとんど聞こえないくらいには効いていました。
人の会話なども問題なくキャンセルしてくれます。
他製品との比較
ノイズキャンセリング機能に関して、SOUNDPEATS Capsule3 Pro+は他社の製品と比較しても非常に優秀だと思います。
AppleのAirPods Proとよりもしっかりとキャンセルしてくれていると思います。
デザインと装着感
本体はコンパクトで丸みを帯びた形状をしており、手に馴染む感触が特徴です。
カラーはブラックが用意されており、マットな質感で高級感があります。
装着感に関しても特に違和感ありません。イヤーフック部分はしっかりと耳にフィットし、長時間の使用でも疲れにくい設計となっています。ジョギングやジムでのトレーニング時にも安心して使用できるでしょう。
さらに、ケースもコンパクトで持ち運びが便利です。磁石でしっかりと蓋が閉じるため、中のイヤホンが落ちる心配がありません。
ペアリングもスムーズに行え、ケースから取り出すと即座にBluetooth接続が始まります。複数台へのペアリングに関してもスムーズです。
バッテリー性能
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+のバッテリー性能は普通です。他の製品とほとんど変わりありません。
イヤホン単体での再生時間が約6.5時間とされており、充電ケースと併用することで最大43時間の音楽再生が可能です。
特筆するような性能ではないですが、長時間の外出時や旅行中でも充電切れをほとんど心配する必要がありません。
低遅延モードはよくわからない
低遅延モードを使用すると、動画視聴やゲームプレイ時の音声と映像のズレを最小限に抑えてくれるようです。
私には正直違いはわかりませんでした。プロゲーマーのように1Fを競う世界にいる人であれば重宝される機能かもしれませんが、普通に音楽を聞くだけであれば、不要かと思います。
専用アプリの使用感
SOUNDPEATSのアプリは二つあります。「PeatsAudio」と「SOUNDPEATS」です。
「PeatsAudio」アプリのほうが新しく、「SOUNDPEATS」のほうが古いアプリになります。
ここまで聞くと「PeatsAudio」を使用すればいいと思われるかもしれませんが、プリセットの設定が旧アプリと異なっており、さらに旧アプリのプリセットの方が音が良いです。
イコライザー設定のおすすめは旧アプリの「電子音」
「PeatsAudio」と「SOUNDPEATS」どちらもできることは大差ありません。
そのため個人的にはどちらを使ってもいいと思っていますが、あえて旧アプリの「SOUNDPEATS」を推します。
これはプリセットの「電子音」の音が気に入っているからです。
「PeatsAudio」と「SOUNDPEATS」のイコライザーのプリセットは名称こそ同じですが、設定が全く異なります。(聞き比べて貰えばすぐにわかると思います)
総合評価と感想
メリット
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+のメリットは何よりも、高域用のMEMSドライバーと12mmダイナミックドライバーのハイブリッド構成により、非常に繊細でリッチな音を体験できることです。1万円台でMEMSドライバーを用いたイヤホンはSOUNDPEATS Capsule3 Pro+くらいだと思います。
高音域や中音域の音をしっかり鳴らしてほしい人におすすめのイヤホンだと思います。
デメリット
一方で、SOUNDPEATS Capsule3 Pro+にもいくつかのデメリットがあります。
まず低音が若干弱めなこと。個人的には低音域がしっかり鳴ってくれるイヤホンが好みということもあり、どちらかというとSONYやテクニクスの同価格帯イヤホンのほうが聞きやすかったです。
まとめ
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+を実際に使用してみた結果、多くの点で高い満足感を得ることができました。
1万円台のイヤホンとしては十分及第点だと思います。ただし、同じ価格帯のイヤホンには異常に音がいいイヤホンがゴロゴロあります。
正直な感想を述べると、私の場合テクニクスの音が最も好みです。
だからと言ってCapsule3 Pro+が悪いイヤホンではないということだけ最後に述べておこうと思います。
以上です。