「ドラゴンクエスト11」は原点回帰か? 「勇者」と「主人公」が17年ぶりに同化した!

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7月29日発売となった話題のモノ「ドラゴンクエスト11 過ぎ去りし時を求めて」

前作の10はオンライン用ソフトであるのでナンバリングの「9」数えて実に約8年ぶりの新作RPGとなる本作について原点回帰をテーマに考察していきます。

よろしくお願いいたします。

ドラゴンクエスト とは

「ドラゴンクエスト」シリーズとは、プレイヤー自身が主人公となり、世界を脅かす魔王を倒すために壮大な冒険物語を紐解いていくという、日本を代表するロールプレイングゲーム(RPG)です。

スクエアエニックス公式サイトより

国産RPGの屋号で「ドラゴンクエスト」といえば、いまさら説明をする必要のないビッグネームです。

これを知らない日本人というのは、平成の次の世に生まれてくる子供たちか、日本に未だ訪れたことがない海外生まれ海外育ちの少年少女くらいのものでしょう。

どこかで必ず見たことがあるはず、ドラクエモンスターのスライム

初代ドラゴンクエストの発売から30年過ぎ、11作目の新作がいよいよ登場することになりました。

そのサブタイトルは「過ぎ去りし時を求めて」。

これは、物語の内容というよりもひょっとすると、
初期の時代への原点回帰と受け取ることもできませんでしょうか?

初代ドラゴンクエストのパッケージ 発売日は1986年5月27日

ドラゴンクエストの物語について

国産RPGの王道とも言われるこのドラゴンクエストですが、みなさんはRPGといえばどのような物語を思い浮かべるでしょうか?
いわゆる「 主人公 = 勇者 」と呼ばれる若者が、仲間と協力して「魔王」を倒し世界を救う英雄譚。神話の世界。
これがまさに「RPG」であり、その頂点に君臨する「ドラゴンクエスト」の世界であると認識している方が多いと思います。

ですが、実はそうではないのです。

確かに、ドラゴンクエスト初期シリーズ「ロトの3部作」と「ドラクエ4」においてこの王道ストーリーの礎を築きました。それは、その後の国産RPGのトレンドとなりました。
しかし、似たような構造(大抵は粗悪な模倣)を持つ二流のゲームが世間に溢れかえったためか、ドラクエは「5」から自ら築いた王道・トレンドから離れていきます。

ドラゴンクエストのナンバリングタイトルにおける主人公が、どのような設定かおさらいしてみましょう。

1 勇者ロトの血を引く勇者。出自は不明。
2 「1」の勇者の子孫。一国の王子。
3 勇者オルテガの息子。後の勇者ロト。
4 天空人と人間の混血。勇者とされる。

シリーズ初期で主人公は必ず「勇者」とされています。
2~4時代に大規模な社会的ムーブメントを巻き起こした後、
突如として「5」からドラゴンクエストはこれまでのドラゴンクエスト的な物語から脱却します。
ドラゴンクエストが「ドラゴンクエスト的な構造」から離れていく契機となる作品です。

すなわち、「5」で主人公は勇者ではなくなります。

ドラクエ5パッケージ RPGとしては異色の家族愛をテーマに掲げた 発売日は1992年9月27日

主人公は勇者と呼ばれる存在を探し求めて旅をする青年です。
青年は勇者を見つけ出しますが、プレイヤー自身は最後の最後まで「勇者」ではありません。
主人公は「勇者」であるというドラクエの当たり前を、自らの手で破壊したのです。
ドラゴンクエストが「5」で表現したのは、ヒロイックファンタジーの期待感や英雄譚ではなく、「人生の選択」そして「家族愛」を全面に押し出した物語でした。
大ヒット作品のシリーズとしては非常に大胆な方針転換であったと思われます。(もちろん根底に流れるドラクエの世界観はグラフィック、音楽、システムの中に息づいていることは前提です)

これがシリーズのターニングポイントだったと思います。
実はこれ以降、ドラクエは勇者の物語ではなくなっていきます。

「6」では勇者は職業の一つになり、主人公も仲間も「勇者」にならなくても、ゲームをクリアできます。勇者の名は特別な存在ではなくなりました。5以降の主人公の設定も見ていきましょう。

5 勇者を探して旅をする青年(実は一国の王子)
6 村の少年。マトリックス的な別世界では王子。
7 村の少年。海賊の総領の息子。
8 若干特殊な出自を持つが、基本はある国に仕える一近衛兵。
9 下級の天使。後に人間になる。
10 ざっくり言うと村人。後に勇者の盟友となる。

「6」までは勇者でこそないものの、王子という身分を持って生まれていますが、7以降はどんどん身分が下がっていく傾向にあります。そして主人公が魔王を倒すまでにどのような経験をしていくか、プレイヤーは最初から勇者なのではなく、英雄的な人物になっていく過程を楽しむ物語になっていくのです

ドラクエの勇者一覧。右に行くほど新作のドラクエになり。服装も勇者!という感じではなくなっていくのがわかります。

ですが、この流れの中で「11」では公式サイトで主人公が「勇者」であることが明示されています。

主人公は勇者の生まれ変わりということが既に明示されている。

「勇者」のRPG(ロールプレイングゲーム = 役割を演じるゲーム)であることを否定したドラゴンクエストが、再び勇者の名の下に物語を始める。シリーズ4作目を最後にドラクエの主人公は「勇者」を捨てましたが、17年ぶりに戻ってくることになったのです。
これは初期シリーズへの原点回帰か、はたまたそれはミスリードで、裏に何かあっと言わせる演出が待っているのか?

勇者とドラクエという付かず離れずの微妙な関係。
原点回帰でオールドファンを喜ばせるのか、それとも予想を裏切るような展開が待っているのか、革新的な演出の数々でプレイヤーを楽しませてきたドラゴンクエストが2017年に何を伝えたいのか、ゲームファンならずとも注目してしかるべきでしょう。

 

トレンドの推移

グラフが表示されない場合はお手数ですがページの更新をお願いいたします。

2015年7月に「ドラゴンクエスト新作発表会」ということで本作が紹介され、そこがピークになっています。

第2のピークは2017年4月、発売日の発表がされたときになります。

テレビCMも始まり、これから7月29日の発売日に向けて注目度は上がっていくと思われます。

今夏始まる勇者の物語に要注目ですね。

以上です。

ありがとうございました。

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sensiki

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名前:sensiki 職業:サラリーマン。いわゆる理系男子で大学からプログラミングを学び仕事でも活用中。好きな言語はPython。流行に疎いこともあり最近の話題を独自の視点でまとめていこうと思いブログ開始。スクレイピングや統計を用いたエントリを書きたいと思いまながらツールを作成中。

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