Destiny 鎌倉ものがたり感想:期待せずに観に行った結果
映画「Destiny 鎌倉ものがたり」を見てきました。
前情報をまったく見ずに見に行った結果・・・もの凄く面白かったです。
感想書いていきます。
ネタバレ注意です。
Destiny 鎌倉ものがたり 感想 誰とでも観れる良い映画だった
映画「Destiny 鎌倉ものがたり」
概要
2005年公開の『ALWAYS 三丁目の夕日』で第29回日本アカデミー賞において、計12部門の最優秀賞を受賞し、のちにシリーズ化され3作総興行収入112億超の大ヒット記録を樹立。その後も、『永遠の0』(13)と『STAND BY ME ドラえもん』(14/八木竜一との共同監督)で第38回日本アカデミー賞最優秀作品賞と最優秀アニメーション作品賞の史上初、実写&アニメ部門のW受賞に輝き、昨年末には、骨太な原作小説の映画化『海賊とよばれた男』を大ヒットに導いた、日本映画界の至宝・山崎貴監督待望の最新作『DESTINY 鎌倉ものがたり』が、いよいよ公開を迎えます。
西岸良平氏のロングセラーコミック「三丁目の夕日」でVFXを駆使、昭和の懐かしい時代を完全再現した山崎監督が、「三丁目の夕日」と双壁をなす西岸氏の30年読み継がれた、累計発行部数1000万部(既刊34巻)のベストセラー「鎌倉ものがたり」を描き、かつて誰も観たことのない日本映画最高のファンタジー超大作に挑みます。
きっかけは映画に誘われたというものですが、正直に言うとあまり期待していませんでした。
前情報としては予告で流れていた映像のCGが綺麗だなーというくらいでストーリーやキャラクターなどはまったく仕入れていない状態で見ました。
以下感想
ネタバレ有
感想 良かったところ
日本人が好きそうな世界観
「千と千尋の神隠し」が好きな方は間違いなく楽しめる映画だと思います。物語の終盤、「黄泉の国」へ行きますが、どこかで見たような風景です笑。お話としては中盤まで各キャラクターの紹介、人間と妖怪が混在する不思議な街「鎌倉」の説明が十分すぎるほどされます。時代設定は明言されていませんが、見たところ昭和の設定のような気がします。スマホなどのアイテムは出てきませんし。映画タイトルのDestinyの意味がわかるころには、映画冒頭からはられた伏線に気づくことでしょう。エンドロールはそれの答え合わせみたいなところもありましたね。要は正和と亜紀子は前世、さらに前世でもずっと一緒になっている魂で、しかも事あるごとに天頭鬼を跳ね返しているという。その跳ね返したときのことは伝記として現代にも語り継がれていたと・・・正和が生まれたときに握りしめていたという牙も前世で天頭鬼を倒した際に折ったものだった・・・。もの凄くいい気分で点と点が繋がっていく快感を得ることができました。この辺は原作を読んでいなくてよかったかなと思える部分でもあります。こういった「輪廻転生」も日本人は結構好きな設定ではないかなと思います。特に黄泉の国の部分。死後の世界を描いた映像作品は数あれど、なかなか新鮮な世界観設定だったと思います。でも電車が死者の乗り物であることは、昔からのお決まりなのでしょうか。「別れ」という意味では電車というのが最もイメージしやすいのかもしれません。それから名前こそ出てきませんがそこらかしこに変な妖怪がたくさん出ていたのも面白かったです。あの一つ目の鬼はいったいなんだったのでしょうか笑
主題歌「あなた」が凄くよかった
流石宇多田ヒカルという感じですね。メロディアスで心惹かれる歌声でした。
歌詞もなんとなく映画の内容にマッチした歌詞で、良い映画特有の余韻に惹かれるエンドロールになっていたと思います。エンドロールでは小道具が流れてきますが、これらはそれぞれ前世の正和と亜紀子を表しているのですね。正和が刀をもって立ち向かっている絵が描いてあるお盆とか。正和の前世は武士だったんですかね。だから竹刀での立ち回りが強かったんでしょうか。
どちらにしろ、今後正和と亜紀子がどういう人生を歩んでいくのか気になるところで映画が終わり、この宇多田ヒカルの歌がバーンとかかるわけです。これは非常に印象的なエンディングとなりました。終わり良ければ総て良しとは言いますが、黄泉の国からエンディングの流れは完璧だったと思います。
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個人的に気に入ったシーン3選
オープニングの正和と亜紀子(車内)
オープニングは車内での正和と亜紀子の会話シーンから始まります。このシーンで映画の中に一気に引き寄せられました。早すぎるだろと思われるかもしれませんが、オープニングが車内から始まる映画っていうと、あれが思い浮かべられないでしょうか。そう「千と千尋の神隠し」です。
千と千尋の神隠しも引っ越し初日、車内のシーンから始まります。これから異世界にいく運命にあるキャラが送る日常的なシーンはやはり印象に残りやすいようです。
黄泉の国
黄泉の国自体はどこかで見たことがあるような風景でしたが、VFXでの世界観の表現のレベルがもの凄く高かったです。日本のCG技術もこんなに高くなったのかーと思える瞬間でした。
これなら死んでも楽しく生活できそうだなと笑
前項でも書きましたがが、このVFXが凄くて、黄泉の国にいる時間が短かったのは少し残念でした。もっと見たい!
一色家の日常
一色正和と亜紀子が朝食を食べるシーン。
一緒に買い物へ行くシーン。
編集がきて、締切に追われる正和のために時間稼ぎをする亜紀子のシーン。
何気ない日常かもしれませんが、この2人を見ているのは本当に心が休まる思いでした。おそらくオープニングシーンからグッと心をわしづかみにされてしまったので序盤の日常のシーンも楽しめたのだと思います。ちらっと見える妖怪などで非日常感も面白さのスパイスになっていたと思います。
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感想 気になったところ
中盤で少しダレる
ダレルといっても微々たるものですが、ちょっとテンポが失速する部分が中盤にあります。
亜紀子の魂が身体から分離してしまって、その原因を正和が解くところですが、この辺は省略して、もう少し早めに黄泉の国へ行ってもよかったのではと今では思いました。無駄とは言いませんが、間延びのためのセリフや演技が多くあり、今までテンポよくきていたのに、ちょっと躓いてしまうような感じでしょうか。
まとめ
どの世代、年代とも観れるいい映画
前述のように、日本人が昔から感じている、妖怪のいる世界。輪廻転生。死後の世界などを面白おかしくバラエティーとして仕上がっているいい映画だと思いました。まったく期待していなかっただけに、こんな素晴らしい映画に出合えたことへまず感謝したいです。
それから日本のVFX技術の発展がめざましいことをこの映画から感じました。「シン・ゴジラ」を見たときも感じましたが、この映画からは更なる進化を感じます。
日本の世界観はまだまだCG技術で演出されきっていないような気がしています。例えば千と千尋の神隠しの世界観などです。ああいった裏町、城下町としての魅力が日本にはまだまだあるとこの映画を見ることで感じました。爆発や建物が崩れるシーンもいいですが、そういった幻想的な街を再現する映画が今後でてきたら好き嫌いせず見ようと思います。
以上です。
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