台風が週末に多いのは本当か?
台風が2週連続で発生しました。
それも週末にです。
学生諸君(または教師)はさぞ思うことでしょう。
「なんでいつも週末なんだよ!!」と。
学校が休みになるかならないかのあの感覚、懐かしいですね。
そこで思ったのが本当に数字上、台風の接近は週末が多いのかどうか。
というものです。実際に調べてみました。
週末に台風が多いのは本当か。
はじめに
すでに考察しているサイト
NAVERまとめになりますがすでに考察はされていました。
ただ数値のまとめなどがおおざっぱでしたので改めてグラフに直し、ここに貼っておきます。
曜日と台風接近日の関係性
1950年から2016年までの台風接近日の曜日と回数。火曜日と週末多いのは確かだが・・・。
画像はクリックで拡大されます。
スマホで見られている方は画面を横にすると見やすいと思います。
最左が月曜日、最右が日曜日となっています。
1950年から2016年までの台風と曜日の関係性です。
明らかに金、土、日の週末に偏っているのが見て取れます。
平日では火曜日が多いようですね。
数値上でも週末に台風が多いのが確認されました。
ただし感覚値で考えるともっと週末に集中しているのかなという印象でしたが、平日にもちゃんと(?)台風はきていましたね。
しかし1950年からというのもかなり調査期間が広いですので、もう少し短い期間、例えば2000年になってからの発生状況も見てみます。
2000年から2016年までの台風接近日の曜日と回数。火曜、水曜、土曜多い。
上記のグラフと同様に最左が月曜日、最右が日曜日となっています。
火曜、水曜、土曜が多いのが見て取れます。
しかし2000年にはいってから最も台風が多い曜日は火曜日なんですね、1950年からの集計でも火曜日は多くの台風の接近日となっています。
理由がなんなのか・・・非常に気になります。
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台風が週末に多いのは確かだが、ここ数年で見ると特に多いわけではない。
「なんだよまた台風週末かよ!休みにならないじゃないか!」
という声はおそらく全国から聞こえてきそう(長野と東北、北海道除く)ですが、
数字上、土曜日の接近が多い事が今回の調査でわかりました。
ただし多いと言っても昨今は同じくらい平日(特に火曜日)にも台風が来ているようです。
ではなぜ台風は毎回週末に来ているかのような感覚を受けるのでしょうか。
少し考察していきます。
台風が週末に集中する印象が強い理由。
バーナム効果
バーナム効果という心理学上の現象が考えられます。
バーナム効果(バーナムこうか、英: Barnum effect)とは、誰にでも該当するような曖昧で一般的な性格をあらわす記述を、自分だけに当てはまる性格なものだと捉えてしまう心理学の現象。
つまり「週末に台風が来たために学校が休みにならなかった」ということから自分自身に「週末に台風がきた」ということを強く強く印象付けてしまい、記憶に定着して統計上の数値と誤差が生じるというものです。
私自身も実際にグラフにしてみて意外と平日の台風接近も多かったことが少し意外に思えてしまっていました。
マーフィーの法則
バーナム効果に近い意味合いですがマーフィーの法則も考えられます。
マーフィーの法則(マーフィーのほうそく、英: Murphy's law)とは、「失敗する余地があるなら、失敗する」「落としたトーストがバターを塗った面を下にして着地する確率は、カーペットの値段に比例する」をはじめとする、先達の経験から生じた数々のユーモラスでしかも哀愁に富む経験則をまとめたものである(それが事実かどうかは別)。
つまり前述のバーナム効果で受けた経験則から「台風が来ているけど、どうせ上陸は週末だろう」という自虐的悲観論を自分の中で唱え、結果が当たった時の事の印象が強く残ることです。
似たような事例で有名なのが、「洗車をしたら雨が降る」、「高価なものほど壊れやすい」、「パンを落とすとバターを塗った方から落ちる」などなど。
ショックが大きい分、記憶にも定着しやすいということですね。
これらは確かに確率的にはそれほど差はなくとも、一切を無下にせず、教訓のように受け取っておいたほうがいいでしょう。
まとめ
- 台風が土曜日に多いのは確かである。
- ただし、それほど比率的に他の曜日と差はない。
- 休みにならなかったというショックが強く記憶に残りやすいかもしれない。
以上です。
読んでいただきありがとうございます。
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