大切なのは愛する才能! ネタバレ有 ギフテッド感想・レビュー
映画「ギフテッド」を見てきました。
公開日初日に絶対見に行こうと決めていまして、無事見ることができて良かったです。
感動しました。
もっと上映場所を増やしても良かったんじゃないでしょうか。
ネタバレ注意です。
映画ギフテッド感想・考察 キャッチコピー「大切なのは、愛する才能」が映画の内容を的確に捉えていてよかった【ネタバレ有】
映画「ギフテッド」
概要
gifted/ギフテッド (原題:Gifted)
監督:マーク・ウェブ
出演:
クリス・エヴァンス
マッケンナ・グレイス
リンゼイ・ダンカン
ジェニー・スレイト
公開:
2017年4月12日(アメリカ)
2017年11月23日(日本)
上映時間:101分
Twitterのタイムラインで予告を見たのがこの映画を知るキッカケだったと思います。
公開日初日に観ました「ギフテッド」
「先天的才能(ギフテッド)」により優れた計算力を持っている女の子「メアリー・アドラー」を中心に、才能に対しての考え方の違いから対立をする大人たちを描きます。
所謂「才能」を扱った作品が大好きな私としては琴線に触れる映画でした。
予告も惹かれる編集で、映画の魅力を存分に伝えていたように思います。
以下感想
ネタバレ有
感想 良かったところ
ストーリーは王道中の王道
ストーリーについては、シンプルイズベストの王道をいくような構成で、とても観やすかったです。台詞のテンポもいいですし、なによりわかりやすかった。
他の方のレビューではあんまり書かれていませんが、この映画でのストーリー上の結論は「子供の好きにさせるのが一番」だったように思う。
映画の結末としてはメアリーは大学に通うようになりながらも、授業は早めに切り上げ友達と遊ぶシーンで終劇となる。
これって台詞としては登場してないけどメアリーが望んだことのように思います。
フランクが祖母からメアリーを取り返した後、きっとフランクはメアリーと話し合って、やりたいようにやるという結論を得たのではないかという妄想。
結局この映画がハッピーエンドになったのってメアリーがやりたいようにやれる環境になることがハッピーエンドとして見れるからなんじゃないかなぁ。
フランクが望む「普通の生活」も祖母が望む「天才としての生活」も、メアリー目線からすれば、どちらも「押しつけ」であることは変わりない。
押しつけを受け入れる=ハッピーエンドとしての図式は成り立ちませんよね。
物語の最初から、メアリーが自分で「普通の生活」を選択すればそれでよし、メアリーが自分で「天才としての生活」を選択すればそれでよしだったわけで。
変に大人が気を利かせてしまうがゆえに子供は混乱してしまうのかもしれません。
なんにせよ、映画館を出た後も尾を引くような、余韻の残る良いストーリーでした。
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メアリーが可愛すぎて、フランクはかっこよすぎた
主役2人の関係も惹かれましたが役者さんが登場人物に物凄くハマっていたように思います。
特に娘役の「マッケナ・グレイス」と叔父役の「クリス・エヴァンス」!!
やばかったです。特に目線の演技が凄く気持ちよかった。
存在感も物凄くでていましたし、2人のやり取りを見ていると微笑んでしまうような関係性がよかったです。
映画が終わってしまうのが寂しいような、ずっとこの二人を眺めていたいと思わせるような演技でした。
それから先生と黒人の女性もよかったです。2人を見守る大衆目線としての感情伝わりました。
マッケンナ・グレイス
天才少女役のメアリーを演じたマッケンナ・グレイスについて
この映画から興味をもったので調べてみたのですが、この子自身もかなりの聡明さのようです。
日本でいうところの蘆田愛菜のような感じでしょうか。
[blogcard url="http://giftedkyouiku.com/gifted-movie-mckenna-grace"]
現在10歳。
末恐ろしい・・・あ、恐ろしいと思ってはいけませんね。
でもこの恐ろしいと感じてしまうのが私が凡人である証拠かもしれません。
個人的に気に入ったシーン3選
病院のロビー
この映画を見たあら多くの人がこのシーンをあげるのではないでしょうか。
自分が望まれてこの世に生を受けたことを、言葉ではなく体験させるフランクの計らいの場面です。
最初何をしているのか見ていてわからなかったのですが、出産時のみんなの反応をメアリーに見せたかったんですね。
ここではあえて台詞もなく、絵で見せることでメアリーと観客の心を一つにして、結末へ向かうための1ステップとなる重要なシーンだったと思います。
フレッドの張り紙を見つける
先生が図書館?でメアリーが飼っていた猫のフレッドが捨て猫として張り紙されているのを見つけるシーン。
見終わった後でこそ、この映画はハッピーエンドの映画なんだから大丈夫だろうと言えますが、劇場で見たときは心臓がやばかったです。
この映画がハッピーエンドに向かうのか、それともバッドエンドに向かうのかを左右するシーンであったと思います。
逆に、猫の安否を確認できた後はなんとなくこの映画の向かう先がわかったというか、安心できた場面でもありました。
なにより動物が殺されるのは個人的に好きでありませんし。
メアリーがいじめっ子を叩く
クラスメイトの男の子が作ってきたジオラマをいじめっ子に壊されて、メアリーがそのいじめっ子を叩くシーン。
その後のフランクの「いじめっ子を叩くなんて、逆に尊敬する」というセリフも相まって、少しスカッとしたシーンでした。
現実にもこういったことはあるでしょうが、思っていてもなかなか口に出せません。
でも天才は違うんだなぁと、ある意味視点としてはかなり離れた位置で見ていたように思います。
もうここでこの2人はどういう倫理観をもって生活しているのかを観客に一発で伝えることができたのではないでしょうか。
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感想 気になったところ
母親の自殺の原因
メアリーの母親は数学者で自殺しています。
祖母も数学者で、娘が果たせなかったことを孫のメアリーに託したいうという願いがあります。
このメアリーの母親が自殺した原因はなんだったのか気になりました。
あえて直接的な描写はされていないので、原因はなんだったのかはわかりませんが、数学者としては偉大なことを成し遂げているわけですし、まだ年齢も若い。
最後の証明に「Yes!」と書き込んでいることからも数学に嫌気がさしているようにも見えません。
ですが祖母が死んでから証明を発表するようにフランクへ指示したことからも、メアリーの祖母が原因であることは間違いないでしょう。
つまり証明論文の発表のやり方に何か問題があった、例えば母親が共同研究の名前として名を残すのが嫌だった・・・うーん少し弱い気がします。
ここについては、ボヤケタ表現のままで考える余地をのこしておいたほうが、正解なのかもしれません。
なによりメアリーが祖母側につけば母親と同じ道を歩む可能性を示唆することにもつながりますし。
まとめ
キャッチコピーが映画を上手く表現しきっていた
当然ながらキャッチコピーというのは一言でそれについて表現しなければなりませんが
「いちばん大切なのは、<愛する>才能」
上映時間は100分ほどの映画ですが、その100分をこの一言は表現しきっていると思います。
これはメアリーを愛するフランクにも言えることですし、メアリーにも言えることです。
どんな才能をもって生まれようと、人として生まれたことに変わりはない。
そして人が持つ才能で最も重要なのは愛することであると再認識させてくれる良い映画でした。
以上です。
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