【ネタバレ感想】『天気の子』が千と千尋の神隠し(ジブリ)に似てる件

アニメ・映画,レビュー

新海誠監督最新作「天気の子」を見てきました。

映画を見ていく中で物語の構成が何かに似ていると思いました。

映画が終わったときも何かが引っかかる感じだったのですが、『千と千尋の神隠し』にそっくりだったということに気づきました

起承転結がとても似ていたのです。

具体的にどこが似ていたのか自分なりにまとめてみようと思います。

千と千尋の神隠しにここが似ていた

ストーリーの起承転結が似ている?

千と千尋の神隠しと天気の子が似ていると言われてピンと来ない人もいると思います。

最初に書いておきますが、決して天気の子にいちゃもんをつけるつもりはありません。

物語の起承転結天気の子千と千尋の神隠し
ほだかくんが家出をして東京に行く千尋がトンネルをくぐって異世界に行く
東京で仕事を探し、働く。
一人で生きていくことを学ぶ
湯屋で名前を取られ、働く。
一人で生きていくことを学ぶ
消えてしまったひなちゃんを追う消えてしまった白を追う
ひなちゃんを助ける白を助け、両親を救う

こうして見ると、やはり物語の構成が似ていますね。

天気の子は言ってしまえば現代版千と千尋の神隠しと言えるでしょうか。

とは言え千と千尋の神隠しよりもだいぶお粗末な結末を迎えているように思います。

やはり宮崎駿がすごいということですかね。

空から落ちるラストシーンが似ている?

千と千尋の神隠しといえば、千尋と白が空から落ちるところは名シーンです。

二人の男女が空から落ちるというのはありがちと言えるかはわかりませんが、これだけで千と千尋の神隠しと天気の子が似ているというのは乱暴でしょう。

ただ先述の通り、天気の子と千と千尋の神隠しはストーリーの構成がとても似ています、

ストーリーのオチというか、盛り上がるシーンで手をつなぎ大空から落ちるというのは宮崎駿が演出としてよく使う方法です。

それらもあり、ストーリーの骨子が千と千尋の神隠しととても似ていると言えるでしょう。

「天空の城ラピュタ」「崖の上のポニョ」とも似ている?

千と千尋の神隠しが一番似ていると思いましたが、調べてみると天空の城ラピュタや崖の上のポニョとも似ていると言われていました。

陽菜の青い石のチョーカーとシータの飛行石が似ている

物語冒頭からよく写っていた青い石がついたチョーカー

物語を彩る小道具というのはとても大切な役割を担っています。

そういいた意味でいうと、陽菜の青い石のついたチョーカーというのは天気を操る能力とつながっていたように思います。

陽菜が空にお祈りを捧げる時、必ずといっていいほど青い石が画面に映ります。

最後に天気を操るシーンではこのチョーカーが壊れていたため、陽菜の能力はこのチョーカーの力とも言えるかもしれません。

噂によるとこれとシータの飛行石が似ているということでした。

まぁあこれについてはちょっと無理があるのではと思います。

別に石のデザインが似ているわけではないですし、似ているのは色ですかね。

ただ「ヒロインの能力と関係がある青い石」というとやはりラピュタを連想する人が多いのでしょう。

雲の中にいる龍

天気の子では終盤に陽菜を助けるため雲の上の不思議な世界に行きます。

その雲を見てラピュタを連想する人が多いようです。

「好きな女の子のために雲に向かって進む話」とかくと10人中10人がラピュタと答えるのではないでしょうか。

雲の中には城が・・・そこまでやったら完全にパクリですね

そこには雲が龍の形をしていたり、クジラの形になっていたりしました。

雲と龍と言われるとラピュタに出てくる龍の巣を思い出す方も多いのではないでしょうか。

ラピュタでも印象的な入道雲のシーンですので、似ていると思う人も多いのでしょう。

青い石という繋がりもありますしね。

ポニョにでてくる魚たちが天気の子にも出てくる?

千と千尋の神隠し、ラピュタに似ていると思い始めるとこれもポニョに出てくる魚に見えてくる・・・

千と千尋の神隠し、天空の城ラピュタに似ていると思い始めると、出てくるシーンの一つ一つすべてが宮崎駿映画に見えてこなくもないです。

そんな気持ちで天気の子を見てしまい、結局話が頭に入ってきませんでした。

この水でできた生き物のようなものもポニョにでてくる水の魚を連想してしまいました。

まるで連想ゲームのようにジブリ作品とつながっているような気がします。

崖の上のポニョより、水の魚の洪水シーン

見た目こそ違いますが、「水で形作られた魚が魚群をなして飛ぶ映画」と言われたら多くの人が崖の上のポニョを連想するのではないでしょうか。

新海誠は過去にもジブリ作品から設定をパクっている?

2017年に一部で話題になりましたが「君の名は」でトレース疑惑がおこりました。

トレパク発覚後もダンマリを続ける新海誠

新海誠というと君の名はで名をあげ、そして天気の子を公開しています。

君の名はを見て思ったことですが、、映画「転校生」と設定同じじゃね?というものだったり、ダムに沈む町って「虹色ホタル」じゃね?と、どこかで見たことのある設定ばかりのような気がします。

二人の時間軸が違うというありふれた設定も使っていますしね。

上記のカメラワークまで行くとパクリと言えますが、流石に設定というのはパクリとは言えません。

しかし以下のように天気の子はかなりジブリ作品から設定を拾い上げているように思います。

  • 一人仕事をして成長する。好きな人を助けに行く→千と千尋の神隠し
  • 青い石→ラピュタ
  • 大きな雲の中に捕らわれるヒロイン→ラピュタ
  • 水でできた魚→ポニョ

見直せばもっと色々出てくるかもしれません。

ちなみに新海誠監督の「星を追う子ども」というアニメがありましたが、これは見ればわかりますがそのまんまジブリのアニメです。

『星を追う子ども』ジブリのごった煮アニメ(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)

新海誠が間違いなくジブリの影響を受けていることは確かです。

実際にインタビューでもそれについては触れています。(星を追う子ども製作時のもの)

『今作を製作するにあたり、ジブリに影響を受けたんですか?』 新海誠 はい。ジブリ作品はアニメ制作者にとって一番大きな存在でもあると思います。

ちょっと映画をかじったことのある人が見れば、そこらへんの映画から設定をパクっているのは一目瞭然でしょう。

そういったものに頼らず、本当に新海誠が伝えたいものはなんなのか、完全オリジナルで作った映画はどれほど面白いのか。

それを見られるのはまだ先のことのようです。