感想ネタバレ考察:劇場版第2弾 響けユーフォニアム届けたいメロディ~最高でした。
響け!ユーフォニアムの劇場版第2弾「響け!ユーフォニアム 届けたいメロディ」が公開されました。公開日に見に行き、それはもう最高の出来でした。傑作です。
そんな劇場版第2弾ですが忘れないうちに所感をまとめておこうと思います。
ネタバレ注意です。
よろしくお願いいたします。
劇場版第2弾 響けユーフォニアム届けたいメロディ感想 あすかと久美子を中心とした最高の総集編
第2弾も総集編とするにはもったいないクオリティ
見終わった後の結論から言うと「最高」の一言でした。
元々テレビシリーズ1期、2期、劇場版第1弾と見てきていましたので、ユーフォニアムの劇場版第2弾について不安はありません。
ただここまでの完成度に仕上げてくるとは思いませんでした。
完全に総集編の域を超えているように感じました。
もちろん尺の都合上、テレビシリーズからカットされたシーンはありますがその端折り方にも納得がいくような編集がされています。群像劇であることを忘れさせず、かつ「あすかと久美子」にフォーカスした物語を完結させた編集技術には頭が下がるばかりです。
それから何と言っても背景の美しさ!
印象的なシーンには「夕日」が多く使われていますがその光具合、色使いにとても満足しました。
是非映画館の大画面で見ることをお勧めします。
映画館で見ることをお勧めする理由としてもうひとつ「音」があります。
今回も数々の演奏シーンが出てきており、そのほとんどが「フルバージョン」になっています。
映画館の醍醐味としてやっぱり大音量での鑑賞というものがありますのでそちらも合わせて是非映画館での視聴をお勧めします。(もちろん家での鑑賞ものんびりできていいものです。)
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編集の方向性は「あすかと久美子」この1点
映画はとにかく田中あすかと黄前久美子が軸となる構成になっていました。
響けユーフォニアム2期と言えば多くの名シーンが思い浮かびます。
- チームもなかの激励の演奏
- のぞみとみぞれ の仲直り
- 久美子と麗奈のお祭り(花火を見るシーン)
- 滝先生の過去
- 麗奈と滝先生のやり取り
- etc
などなどテレビシリーズで人気だった上記のシーンですが軒並みカットされています。
これはもしかすると賛否両論あるかと思いますが、あすかと久美子を軸にすえる以上カットはやむを得ないかなと思いました。
その分、あすか先輩と久美子に多くの時間が割かれているので最期の卒業のシーンでは胸にくるものがあります。
「響けユーフォニアム」のタイトルの意味も回収し、あすか先輩とのお別れをすましてからのエンディング。
エンディングテーマはテレビシリーズのオープニング「Soundscape」でした。
しかもオーケストラ仕様のアレンジバージョンです。
北宇治高校吹奏楽部が弾いていると思うとグッとくるものがありました。
やっぱりすごかった演奏シーン、駅前コンサートの宝島もフルバージョンに変更
ユーフォと言えば演奏シーンですが、劇場版第2弾まできてその演奏シーンはクオリティアップしていく一方ですね。
今回も感激しました。
指使いまで緻密に描かれる描写は圧巻の一言。
劇場版ってすげーという感じです。
特に映画館ということもあり音圧や音の強弱が凄くよくわかりました。全国での演奏が終わった後は思わず拍手してしまいそうになったほどです。
それから嬉しかったのが駅前コンサートでの宝島がフルバージョンになっていたこと。テレビでは部長のソロ以降カットされていましたしね。
劇場版第1弾でYMOのライディーンがフルバージョンになっていましたがそれと同じくらい嬉しかったです。
以下、劇場で流れた楽曲一覧(抜けていたら申し訳ございません。)
- 学園天国(学園祭のシーン)
- 宝島(駅ビルコンサート)
- 三日月の舞(全国大会北宇治高校自由曲)
- 響け!ユーフォニアム(河川敷)
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河川敷の演奏シーンカットかい!からの~・・・そうくるか!
田中あすか先輩が黄前久美子をユーフォっぽいと言い、題名「響け!ユーフォニアム」を演奏する超印象的なシーン。
そんな名シーンがなんと劇場版ではカットされていた・・・と思いきやこの演奏をエンディング前にもってきましたね。これはやられました。
カットされた瞬間結構ショックだった人いるんじゃないでしょうか。私はショックでした。しかしそんなショックも吹き飛ばすほどいい場面で使われていましたね。そうきたかーと思いました。
脱帽です。
「届けたいメロディ」という副題について、誰が誰に届けたいのかを考察
主人公はもちろん黄前久美子ですが、影の主人公は田中あすかです。私はこの届けたいメロディという副題は田中あすかの気持ちではないかと思います。
この二人には全国の舞台でメロディを届けたい相手がいます。
黄前久美子には姉の麻美子。田中あすかには実父の進藤正和です。
そして全国大会後、あすかは進藤正和から滝先生を経由してメロディが届いたことを確認します。久美子についても姉にメロディが届いたことが確認できます。(カットされてましたが)
この届けたいメロディという副題は多くの深読みができるいい副題ではないでしょうか。
ただ劇場版ではオープニングがあすかの幼少期から始まります。
あすかは幼少期から高校3年になるまでずっとメロディを届けるためにユーフォニアムを吹いてきたわけです。それが丁寧に描写されています。
やっとメロディを届けられたあすかの気持ちを考えるとジーンときてしまいますね。届けたいメロディというのは登場キャラそれぞれにあると思いますが、この副題については田中あすかの気持ちを言葉にしたものだと私は思いました。
田中あすかというキャラクターについての考察、テレビシリーズと比べると暗黒面が少なくなった
テレビシリーズでの田中あすかは見方によっては怖いキャラクターでした。劇場版ではカットされていましたが香織があすかの靴紐を結ぶシーン。さらに結んでいる香織を見下すシーンは流石の久美子さんも引いていましたね。
テレビシリーズではあすか先輩の心の闇を描きすぎていたのかもしれません。
映画では多少のダークサイドも見せますがいい感じに年頃の少女を見せていたように思います。
テレビシリーズでかなり印象的だったと思われる香織先輩があすか先輩の靴紐を結ぶシーン。
私は大好きなシーンですが映画ではカットされていました。
確かにこのシーンを映画に入れてしまうと香織先輩と仲が悪い印象だけを与えかねません。
おそらくこのシーンにはあすかの母親からの親離れの意味が込められていたと思います。
そんな矢先、香織という母親に似た存在が足に馴染むように靴ひもを結び直されるわけです。
単純に香織先輩を見下しているとかそんな単純な感情ではない、もっと複雑な感情が入り混じっているわけですね。
(ここであすかは自分で選んだ靴であることが強調していましたし、母親が決めたレールから外れることが出来たことに喜んでいたように感じます。)
しかし劇場版でそんな意味深なシーンを入れても小難しい話になるだけですし、ここはカットが正解なんだなと感じました。
まとめ
- 総集編というにはもったいない完成度の傑作。
- 内容は田中あすかと黄前久美子を主軸とした構成
- 演奏シーンの完成度と音圧が凄い
- 田中あすかというキャラクターがよくわかる。
読んでいただきありがとうございます。
響けユーフォニアムについては今後も劇場版の公開が予定されています。
まだまだ北宇治の演奏は続きそうで、ファンとしては嬉しい限りです。
また続報や思う事があれば追記していこうと思います。
以上です。
ありがとうございます。
響け!ユーフォニアムの魅力について考察してみた記事もあります。
お時間あれば読んで行ってください。
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