【ネタバレあり】三学期(ペルソナ5ロイヤル )の感想レビュー・考察

ゲーム,エンタメ

※このレビューでは『ペルソナ5ザ・ロイヤル(P5R)』のネタバレを含みます。ご注意ください。

ペルソナ5ロイヤルをクリアしました。

総プレイ時間は110時間。真エンド、バッドエンド共にコンプリートしております。

クリア後、ゲーム自体の評価や感想をみていました。

ペルソナ5ロイヤルの評価は賛否両論です。

twitterや掲示板、youtubeでのレビューなどを拝見しましたが、パッと眺めてみたところ「無印をやっていない人であれば買い。既プレイであれば追加要素にフルプライスの価値があるだろうか」という感じで統一されているようです。

なのでここでは追加された三学期をメインにレビューしていこうと思います。

ペルソナ5ロイヤルの感想・レビュー

かすみであることをやめ、覚醒した芳澤すみれ

先に結論を出しておきます。

P5Rは非常にいいゲームでした。

僕はフルプライスの価値はあったのではないかなと思っています。

確かに既存と新規追加の比率で見れば8:2です。

文句を言いたくなる気持ちも非常によくわかります。

でも追加された三学期の完成度は非常に高いものなのは間違いないと思います。

特に新キャラの芳澤かすみ、丸喜拓人は三学期のためにいるようなキャラクターで、人の幸せとは何かということを考えささせてくれます。

新規楽曲も聞き応えのあるものばかりです。

特に丸喜戦で流れる『Throw Away Your Mask』は丸喜の心情を歌った歌詞で、「I believe」の対となる名曲でした。

という感じで概ね私としては高評価でした。

ちなみにペルソナ5のクリア率はなんと50%だそうです。クリアに必要な時間が100時間ということを考えると高いと思います。

それでも約半分の人が全クリをする前に諦めてしまっているということです。

https://krsw.5ch.net/test/read.cgi/ghard/1535170422/

ペルソナ5ザ・ロイヤルは初週20万本を記録したそうですが、おそらく同じくらいのクリア率だと思います。

そうなると購入した人の約半分が三学期を迎えずにゲームをやめてしまっていることになります。

これは非常にもったいないと思いました。

おそらくですが、クソゲークソゲーと風潮して回っている人たちはクリアできなかった50%の人なのではないかとも思っています。

(もちろん全クリして、それでも不完全燃焼気味で叩きたくなる人もいるでしょう)

追加された三学期

三学期のあらすじ・ストーリー

ペルソナ5無印には三学期がありません。

なぜならこの時主人公は怪盗団の主犯格として、拘束され留置所にいたからです。

獅童が改心したとはいえ、自白だけでは立件は難しいと新島冴に言われました。

そのため誰かの証言が必要だったのです。

そして証言を行えるのは主人公しかいませんでした。

証言する以上、怪盗団としての罪を問われることになります。

しかしペルソナ5ロイヤルでは主人公の代わりに明智が証言台に立つという展開を見せました。

獅童パレスで死んだと思われていた彼。

ここから無印のストーリーとロイヤルのストーリーが分岐します。

年があけ、主人公は平穏な日常の中にいました。

しかしその現実は知っているものとは違っています。

双葉の母「一色若葉」が生きています。春や真の父も健在。

死んだはずの人が生き返っている。他のメンバーも現実ではない現実に幸せを感じているようです。

主人公と明智だけが、現実がおかしいことに気づく。

街の様子をみても、人の望みが叶ったような優しい世界がそこにはありました。

誰も苦しんでいないように見えますが、主人公と明智はその世界がまやかしのものであることに気付きます。そしてそれを全力で否定するのでした。誰かに作られた幸せはいらないと明智は強く言います。

調査と仲間への説得を続ける中、この世界が丸喜によって作られたことが明らかになりました。

主人公たちが統制神ヤルダバオトを倒すと、人々の信仰の対象は怪盗団になりました。

しかし怪盗団は無意識に丸喜を信仰していたため、結果的に丸喜に統制神としての力が譲渡されていたという理由です。

丸喜は元々認知を歪める能力に目覚めていました。

怪盗団や明智のように、心の暴走や改心ではなく、認知を歪める能力「曲解」です。

これにより、「芳澤かすみ」という人物は実は「芳澤すみれ」で、死んだ姉「かすみ」を自分自身だと思い込まされていました。

統制神の力をつけたあとは、死んでしまったものも蘇らせるほどの曲解が使えるようになっていました。明智も実は獅童パレスで死んでいて、主人公の願望により蘇ったとのこと。つまり丸喜を倒せば明智も死ぬことになるという状態です。

そんな状態でも怪盗団は丸喜を倒し、辛い現実と向き合う決断をします。

丸喜のペルソナ「アザトース」「アダムカドモン」を倒し、丸喜も救い。

世界はもとに戻りました。しかし明智が消滅したということは主人公が証言台に立つというペルソナ5無印の時系列に戻ることも意味していました。

結局主人公は年明けから3月まで少年院に入れられるも、コープ仲間のおかげで無罪釈放。

その後、新幹線で地元に帰っていくのでした。明智の影と、怪盗姿の自分の幻を見ながら・・・。

プレイ後の感想

「エンディングがあっさりしてるな・・・」という印象でした。

芳澤さんも「前を見ないと危ないですよ」というあっさりとした感じだし、丸喜先生や仲間たちとの別れもあっさりとしたものです。

この辺はまた会えるというニュアンスが含まれているのかもしれませんが、できれば続編のことは考えずにペルソナ4のような別れを期待していました。(結局ペルソナ4もすぐ再会してダンスしていますし)

数時間で終わるゲームではなく、100時間もプレイできるようなボリュームなのですからキャラクターへの感情移入は相当なものになっています。

個人的にはもっと感傷的になれるエンディングを用意した方が、プレイヤーのカタルシスがより多くえられたのではないかなと思っています。

せっかくのボリュームがエンディングで相殺されてしまっているような気がしていてもったいないなと思いました。

PVに騙された感がすごい

本編をクリアした後にP5RのPVを見ると騙された感がすごいです。

かすみの「私が夢を奪ったんです」のところも怪盗団の夢を奪ったかのような編集のされ方ですが実際は違いました。

かすみが戦闘に参加しているところもあたかも早期にメンバー入りするような感じにしていますが、実際は90時間近くプレイしたあとの話です。

PVを見て買った人は騙されたという印象を受けたかも多いのではないでしょうか。

PVの逆張りはあんまりよくないのではと思います。

下手をすれば信頼感を失いかねません。もちろん逆張り自体を否定するわけではありませんが、今回意味のない逆張り出会ったのが問題なのではと思います。

全体の8割が無印と変わっていないことの隠蓑にしているようにしか思えませんでした。

芳澤かすみの正体について

正体は芳澤かすみの妹「芳澤すみれ」です。

芳澤かすみは主人公が引っ越してくる前に、死んでいます。

正体にはさほど驚きはありませんでした。

それよりもすみれの苦悩が丸喜の動機の一つにも繋がっており、ストーリーへの絡ませ方はさすがだなと思いました。

プレイヤーにとって苦しみから逃れるための現実に生きるというのはイメージしがたいものです。

しかしすみれの存在により、プレイヤーは世界を元に戻すことをためらうことになります。

認知というなんでもありな世界をより身近なものに感じさせる役割が彼女にはあり、芳澤すみれはその役割をしっかりと果たしたと思います。

前作での既視感とエンディングでの竜司の一言については特になし

前作でメンバーが屋根裏を訪れた時に「懐かしい感じがする」と言ったり、エンディングで竜司が「まだ誰かの夢の中」というような発言をします。

他にも保護観察日記を惣二郎に渡すイベントや思わせぶりにしていて使い道のなかったアイテムなど、非常に面白そうな設定が盛り込まれていたのですが、結局ロイヤルでそれらに対してフォローはありませんでした。

期待をしていただけに残念です。

真エンディング・新エンディングについて

真エンディングでは丸喜を倒し、仲間と別れた後に明智の影と消えたはずの怪盗姿の自分の幻影を見て終了。

新エンディングは丸喜の現実を受け入れ、願望が実現した世界で生きていく。

丸喜の現実を受け入れた方がいいのでは?と最初思っていました。

怪盗団のメンバー全員がかなり重い過去を持っているからです。

なので、「痛み無き現実」という新エンディングはかなり好きです。

ある種Badエンディングの「痛み無き現実」。主人公と明智の視線の先には何がいるのか・・・。

死んだはずの母と笑う双葉や、父とビジネスについて語り合う春の姿はかなり心にきました。

「痛み無き現実」を回避して怪盗団が丸喜に反逆する時でも、なんだか勢いで反抗してるだけではないかと感じたりもしました。

でもストーリーを進めるについて、人が成長する機会を奪ってはいけないと思いました。

丸喜は確かに間違ったことは言っていないと思います。

誰も好んで悲しんでいるわけではないです。

それでも人は何かを乗り越えようとするときに成長するのだとペルソナ5のメンバーを見ていて思いました。

その成長すら否定し、なかったことにしようとする丸喜は間違っているなと、ラスボスを迎える時には感じていました。

このあたりのストーリーの進め方が見事だったと思います。

下手をすると、プレイヤーが丸喜のいうことの方を支持してしまい、なんで丸喜を倒さなければいけないのだろうという気持ちのままクリアしてしまう可能性もあったと思います。

すみれや明智と言ったキャラクターをうまく使っていたと思います。

でもその分真エンディングの存在意義はわかりませんでした。

なんであそこで明智を見せる必要があったのか謎です。

もちろん人気が高いキャラクターなので、そういう演出をしておいた方が後々使えそうという開発者側の事情はなんとなくわかります。

それでも彼の三学期での行動の重みがかなり軽くなってしまうのではないかなと感じてしまいました。

生き返った明智について

主人公の願望により生き返ったという設定はすごくよかったです。

なのになぜ最後のエンディングで本当に生きているみたいな演出がされたのか謎でした。

ロイヤルの影の主人公は間違いなく明智だと思います。

P5Rをプレイすると明智のことがさらに好きになるような作品です。

でもそれは死ぬとわかっていても、正義を貫こうという意思が感じられるからであり、そう言ったキャラを最後に生き返らせるのはなんだかなぁという感じに思えました。

もちろん続編ありきのプロジェクトのようですので、人気キャラをみすみす死なせる必要はないのかもしれませんが・・・。

ふと思ったのですが、バッドエンドで明智がフリーターをしようとしていたのも主人公の望みなんでしょうか。

丸喜拓人がとても気に入った

まさかのラスボス。

そして格好がダサい笑

それでもやろうとしていること、信念みたいなものが感じられてよかった。

初代ペルソナを思い出したりできて、いいキャラクターでした。

ペルソナ3のラスボスが「死」。ペルソナ4が世界を想像した神。ペルソナ5が「カウンセラー」という。

改めて並べてみると格が違いますね。

神と比較されるのもかわいそうですが。

それでも最終戦はヤルダバオトよりも燃えました。

丸喜も怪盗団もどちらも間違っていないんですよね。

正義VS正義の構造。最近のペルソナは勧善懲悪というかわかりやすい対立構造が多かったので、久しぶりにアトラスらしいラスボスでとてもよかったです!

新規楽曲について

新曲の中では「I belive」と「Throw away your mask」がお気に入りです。

歌詞を読んでみるとわかりますが、「I belive」は怪盗団サイド(ジョーカー個人?)の心情を歌い、「Throw away your mask」は丸喜の怪盗団への思いが謳われています。

特に「Throw away your mask」は戦闘中に流れることもあり、めちゃくちゃカッコ良かったです。

新曲の中では「Throw away your mask」が一番好きです。

通常戦闘曲である「Colors Flying High」ですが、「Last Surprise」と比較すると一段落ちるかなと思ってしまいました。

ペルソナ4ゴールデンと同じように、不意打ちをした時に新曲。通常エンカウントだと「Last Surprise」が流れるという仕様でしたが、正直いうと選ばせて欲しかったという感じです。

やっぱりLast Surpriseで戦闘すると自然と体が動いてしまいます。

まとめ

P5Rの三学期は間違いなく神ゲーです。

これは他の方のレビューでも多く言われていることでしょう。

問題なのはそこに辿り着くために、無印ペルソナ5と全く同じストーリーを何十時間と進めなければならないところにあります。

ペルソナ5ロイヤルですが私は2周目をする気力は湧きませんでした。

無印をやり込んだ人であれば尚更そう思えてしまうと思います。

せめて芳澤かすみをストーリー序盤から使えるようにしてくれるだけでもモチベーションはかなり変わったはずです。

購入者全体のクリア率は約50%ということですが、もしも積んでしまった人や、諦めてしまった人がいたら少し我慢して進めてみてください。

三学期はぜひクリアして欲しいと思います。

以上です。

読んでいただきありがとうございます。

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