【ネタバレあり】「黒猫の三角」レビュー森博嗣Vシリーズ1作品目
1作品目の黒猫の三角(くろねこのでるた)を完読しましたので、感想を書いていきたいと思います。
以前、森博嗣さんのS&Mシリーズの記事を書きましたが、今月から新たなシリーズとして全10作品からなるVシリーズを読み始めました。
まずは、1作品目の黒猫の三角(くろねこのでるた)を完読しましたので、感想を書いていきたいと思います。
よろしくお願いします。
Vシリーズとは
まずは簡単にVシリーズについてご紹介します。
舞台は愛知県の那古野市。架空の都市ですがこれは森博嗣さんの出身地である愛知県名古屋市をモデルにしているかと思われます。
那古野市の阿漕荘(あこぎそう)に住む住民3人、探偵の保呂草順平、大学生の小鳥遊練無、同じく大学生の香具山紫子、そして阿漕荘のお隣り無言亭に住む旧家の令嬢で自称科学者の瀬在丸紅子、この4人が不可解な殺人事件を解決するシリーズがVシリーズです。
1作品目の黒猫の三角は1999年に発刊されました。今からなんと22年前に発刊された作品ということになりますが、前回紹介しましたS&Mシリーズもそうでしたが、全く古さを感じさせない内容となっています。
シリーズのVとは、瀬在丸紅子の紅子から取っています。
黒猫の三角のあらすじとネタバレ
1年に一度決まったルールの元で起こる殺人。今年のターゲットなのか、6月6日、44歳になる小田原静江に脅迫めいた手紙が届いた。探偵・保呂草は依頼を受け「阿漕荘」に住む面々と桜鳴六画邸を監視するが、衆人環視の密室で静江は殺されてしまう。
Amazonより引用(https://www.amazon.co.jp/黒猫の三角-講談社文庫-森-博嗣/dp/406273480X/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=カタカナ&dchild=1&keywords=黒猫の三角&qid=1635510386&sr=8-1)
森博嗣の新境地を拓くVシリーズ第1作、待望の文庫化。
Amazonの商品ページに記載されているあらすじを引用させていただきました。
このあらすじを読んだだけでとてもワクワクしてくるのは私だけでしょうか?違うとしたら、私は森博嗣病にかかっているかもしれません。
※ここから先はネタバレを含みますので、まだ黒猫の三角を読んでいない方は覚悟の上先を読んでください。
主要人物は4人。
探偵の保呂草順平、大学生の小鳥遊練無、同じく大学生の香具山紫子、自称科学者の瀬在丸紅子です。
保呂草さんになりすましていた秋野秀和は、3年前の7月7日にたまたま路上で見かけた小学生、高木里香をその時所持していたナイロン製の紐で殺害しました。秋野はこの時、人を殺害することで得られる快感を覚えました。
また、秋野はゾロ目の数字が好きで、高木里香が殺害された新聞記事を読んだとき初めて少女の年齢が11歳であることを知り、毎年7月7日にゾロ目の年齢の人を探して殺害することを計画します。
そして、2年前の7月7日にたまたま知り合った大学生の井口由美、22歳を殺害しました。
3回目の計画は1ヶ月早く6月6日に実行されました。
被害者は、秋野が計画をしたセミナーに参加予定だったOLの久野恵子33歳。今回の被害者は自分が設定したセミナーに参加する予定だった人物でした。殺害方法は1回目と2回目同様にナイロン製の紐で絞殺。しかし秋野は、マンネリ化した殺害方法に全く快感を覚えなくなり、惰性で続けていくことに嫌気がさしていました。
3回目の殺害は今までの被害者よりも秋野との接点がある被害者でしたが、警察は秋野を逮捕しませんでした。
秋野はそんな警察に苛立ち、今年の6月6日に秋野と接点が多い大学の助教授、志儀木綿子44歳を殺害することを計画しますが、たまたま静江の夫、小田原政哉から妻を殺害してほしいと依頼をされます。
政哉は秋野に毎年発生しているゾロ目殺人事件のように殺害してほしいと依頼してきました。秋野は急遽計画を変更し、静江を殺害する計画に変更をし過去の方法と同じように紅子を殺害しました。
静江を殺害後、全ての知る政哉は生かしておいては危険だと感じた秋野は、次に政哉の殺害を計画しますが、やがて、政哉は秋野の正体を知り自分も香具山紫子を殺害してみたいと秋野に相談をします。
秋野は自分自身と接点が多い人物を殺害すると警察にすぐ睨まれてしまうため、やめた方が良いと政哉に伝え首を締めその場では気絶させるだけにして、別の場所で殺すことを提案しますが、秋野はこの計画を利用して政哉を殺害しました。
事件発生後、瀬在丸紅子は一連の事件の犯人は保呂草こと秋野であることがわかり、秋野を問い詰めると大人しく自供し逮捕となりました。
感想
先にS&Mシリーズを読んだ後にこのVシリーズを読み始めましたが、このシリーズに出てくる登場人物はとてもオシャレだなという印象を受けました。紅子が住む無言亭や静江さん一家が住む桜鳴六画邸(おうめいろっかくてい)のイメージが洋館だからかもしれません。
そして、登場人物がいちいちインパクトあるキャラクターで面白いです。
小鳥遊練無は男性ですが、女性の格好をするのが好きな人物
香具山紫子は女性ですがおしゃれなどにはあまり興味がなく、武術を習っている人物
瀬在丸紅子は元令嬢で無言亭という小さく小屋みたいな家に住んでいる、自称科学者でバツイチの子持ちの人物
そして、保呂草順平は実は秋野という人物が保呂草になりすましていました。
そして、完読した感想ですが「騙された」の一言を森博嗣先生に伝えたいです。
読書メーターに書かれている感想をいくつか読むと、「トリックがすぐ分かった」「犯人がすぐ分かった」という感想がありましたが、私は全く想像がつかず読み進めていくうちに、保呂草さんが犯人であることがわかった時は、びっくりしすぎて先が読めず一晩おきました。
読み進めていくと、保呂草さんは秋野という別人だったわけですが犯行の理由が、最初は衝動的だったというのは、現代の殺人事件でもありうることだなと思いました。
秋野が犯行を供述している場面からは一気読み必須ですね。
これからあと9作品Vシリーズを楽しめると思うとワクワクしてきます。
皆さんは読書をする際に、どういった姿勢で読書をしていますか?
私は大概、ソファに座っていることが多いのですがずっと下を向いているので、首や肩が痛くなってしまったり、そのまま寝落ちしてしまうことがあります。
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黒猫の三角がドラマ化されていた?
私は全く知らなかったのですが、過去に檀れいさん主演で2015年にフジテレビで放映されていたようです。
配信されていないか調べてみたのですが、HuluやFOD、AmazonプライムビデオやNetflixには配信されていないのをみると、そんなに話題に上がらなかったんだろうなと思います。
フジテレビで放映されたのだから、FODは配信してほしかったのですが残念です。
今回は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次はこの作品を読んでいきたいと思います。また読み終わったらレビューを書いていきたいと思います。よかったら、私と一緒に皆さんも読んでみませんか?